梅村さえこ(日本共産党前衆議院議員)-北関東ブロック(埼玉・栃木・群馬・茨城)比例代表選出
消費者問題

「機能性表示食品」のチェック体制を批判

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 梅村さえこ議員は7月9日の衆院消費者問題特別委員会で、「機能性表示食品」制度の問題点を指摘しました。
「機能性表示食品」制度は、食品の安全性や機能性について届け出(消費者庁のホームページで情報公開)するだけで、企業の責任で表示を可能とするもの。4月にスタートし、6月には商品の販売も始まりました。

 梅村議員は、特定保健用食品(トクホ)として安全性が確認できず受理されなかった製品と同じ成分のものが「機能性表示食品」として届け出が受理されている問題を指摘。「事後チェックで安心できる制度になっていくのか」と質問しました。

 山口俊一消費者・食品安全担当相は「安全性や機能性に関する科学的根拠等について食品表示に基づく事後監査をしっかり行う」と表明しました。

 梅村議員は、事後チェックする人員・体制を質問。厚生労働省は、保健所の常勤職員がこの10年間で約2万9000人(2003年)から約2万8000人(12年)へと推移していると答えました。

 現場の人員確保の必要性を説いた梅村氏に対し、山口氏は「消費者庁と全国の保健所等の保健部、衛生部と連携する。(消費者庁の担当については)今後の課題として検討する」と述べました。

                          【「しんぶん赤旗」2015年7月10日付】

 

ー会議録

梅村委員 日本共産党の梅村さえこでございます。

 先ほど先生方からもございましたが、私も、本日は、前回に続き、機能性表示食品について御質問させていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

 前回の委員会で、機能性表示食品制度に対する国民の不安について質問させていただきました。そのとき、山口大臣からは、特保と違って、事前の国の審査、許可が要らず、企業の届け出制によって進められる機能性表示食品制度は、届け出後の事後チェック制度をしっかり機能させていくことが前提になっているという御答弁をいただきました。

 改めて確認させていただきたいと思いますが、そのような御認識でよろしいでしょうか。

山口国務大臣 機能性表示食品制度、これは、事前に安全性及び効果を消費者庁が審査して表示の許可を行うという特定保健用食品制度、いわゆる特保とは異なりまして、企業等の責任において、食品の機能性及び安全性の科学的根拠に関する情報について消費者庁の方に届け出を行うというふうなことで、当該食品に係る機能性表示を可能にするものであります。

 同時に、前も申し上げましたが、届け出後の事後チェック、これをしっかり機能させていくことによって、科学的根拠に基づかない表示がされた食品の流通はしっかり防いでいく、これによって、消費者の皆さん方が、この食品はおおむねこういうところに効果があるんだなというふうなことで、上手に選んで消費ができるようにということで考えたものであります。

梅村委員 ありがとうございます。

 そこで、前回指摘させていただいた、特保として申請し、安全性が確認できないとして受理されなかった製品と同じ成分が今回機能性表示食品として届け出され、受理された件でございますけれども、その後、食品安全委員会と消費者委員会が特保としては認めないとの答申を先日、七月一日、出されたと聞いております。

 その理由、その疑義がオープンにされた時期、今後の対応について、まず食品安全委員会にお伺いしたいと思います。

姫田政府参考人 蹴脂茶につきましては、食品安全委員会から消費者庁に対し、二十七年五月十二日付で食品健康影響評価を答申したところでございます。

 この答申におきましては、その評価結果において、本食品の成分が脂肪細胞に作用することで体脂肪が気になる方や肥満ぎみの方に適するとの申請者の説明する作用機序を前提とすれば、提出された資料からは、心血管系等、多岐にわたる臓器に影響を及ぼす可能性は否定できず、本食品の安全性が確認できない、そのため、作用機序及び安全性について科学的に適切な根拠が示されない限りにおいては、本食品の安全性を評価することはできないとしたものです。

 現在、評価結果を踏まえ、消費者庁において蹴脂茶の扱いを検討されているものと承知しております。

梅村委員 それでは、消費者委員会の方はいかがでしょうか。

黒木政府参考人 お答え申し上げます。

 消費者委員会におきまして、本年七月一日付で、委員御指摘の株式会社リコムの申請品につきましてでございますけれども、安全性及び効果について審査を行った結果、食品安全委員会による食品健康影響評価の結果も踏まえ、安全性の確認が行えないため、特定保健用食品として認めることは適当でないとの答申を行ったところでございます。

梅村委員 つまり、本商品については、この成分を使った商品については安全性を評価することはできないということだと思います。

 そうした製品が機能性表示食品では受理される、今も受理されていると思うんですけれども、ホームページ上も受理されたときのままの、届け出の表示のままだと思いますが、こういうことでいいのか、今後どういう対応をされていくのか、お伺いしたいと思います。

岡田政府参考人 お答えいたします。

 特定保健用食品として申請されております蹴脂茶につきましては、評価書それから答申をいただいておるわけでございまして、今後、これを十分に精査いたしまして、健康増進法に基づき必要な判断を行ってまいることでございますけれども、この商品に関します検討も踏まえながら、機能性表示食品として届けられました商品の取り扱いにつきましても検討することになるというふうに考えております。

梅村委員 既にそういう報告が消費者委員会や食品安全委員会の方から答申として出されているものについて、一方で認めないとされる成分が一方では受理される、それが今後検討するというふうに言われているわけですけれども、やはり、そういう状況が一定期間続くということは、食品表示制度に対して、これは時間がたてばたつほど国民の不安を広げるものではないのかなというふうに思うわけでございます。

 そもそも、そういう疑義が出て、そういう答申も出てきている段階、そういうものについては、届け出そのものを却下するというか、受理すべきではない、そのようなことはできないものなんでしょうか。

岡田政府参考人 個別の商品の取り扱いにつきましては、これからの検証ということになりますので、お答えは控えさせていただきますけれども、一般論として申し上げれば、公的機関において安全性が明確に否定された成分、食品の評価がございましたら、直接的には、機能性表示食品として届け出された食品の評価に適用できるような場合、そういうケースにつきましては、当該食品は安全性の科学的根拠に関する情報を欠くということになりまして、機能性表示食品としての要件を満たさないため、届け出を受け付けないという事態も想定されるわけでございます。

 今申し上げましたのは、あくまでも一般論でございます。

梅村委員 それでは、一般論としての確認ですけれども、そういう公的な不安、疑義がある場合は、機能性表示食品であっても、届け出があったとしても受理しないことはあるという、一般論でありますけれども、そういうことでよろしいでしょうか。

岡田政府参考人 御指摘のとおり、安全性の科学的根拠に関する情報を欠くということになりますれば、機能性表示食品としての要件を満たさないことになりますので、届け出を受け付けないということが考えられるわけでございます。

梅村委員 今回、既に五月二十七日の議論の御紹介もありましたけれども、食品安全委員会では、既に二月三日の第五百四十七回の委員会でも、そういう不安というか、方向性が議論もあったかと思いますので、確定する前であったとしても、やはりそういうものについては慎重に対応できるような制度というのがこの問題でも必要ではないかなというふうに思うわけであります。

 この機能性表示食品については、既に消費者団体から厳しい疑義、要望が相次いで関係省庁や業界団体に出されているかと存じております。五月二十六日は全国消費者団体連絡会、安全性や機能性の科学的根拠について問題があるものがある、機能性表示食品全体に不信感を抱かざるを得ないということ。

 また、食の安全・監視市民委員会も、五月二十九日、届け出商品のうち十七商品に表示の疑義があるということを消費者庁に情報提供を行ったと聞いております。今受理されているのが七月七日現在で五十二件という商品数でありますから、その商品数に対して十七件、十七商品について疑義があるというのは、大変、割合としても大きいんだと思います。この疑義をやはり真剣に受けとめなければいけない。

 これは、市民団体だけではなくて、一般社団法人のフード・コミュニケーション・コンパスの皆さんも、六月十九日、この中では十三商品ですか、こういうことを具体的に要望として疑義を出されているわけでございます。

 大臣、こういう市民団体からの要望、疑義、前回、事後チェックが大事だというふうに御答弁いただきましたけれども、事後チェックでこういう問題が解消されて機能性表示食品が本当に安心できる制度になっていくのか。そういう市民団体の皆さんの要望も踏まえて、いかがでしょうか。

山口国務大臣 今お話しいただきましたように、やはり、しっかりと事後チェックの制度を機能させていくというのは、ある意味、この制度の肝ともいうべき部分なんだろうと思います。

 ですから、安全性、機能性に関する科学的根拠について六十日前までに消費者庁に届け出を行う。あるいは、開示資料を端緒として寄せられる疑義情報も活用しながら、届け出情報の公表後、安全性や機能性に関する科学的根拠等について、食品表示法に基づく事後監査をしっかり行う。また、健康被害に関する情報の収集体制を整備する。また、これはある意味、抜き取り調査的なものになるかもわかりませんが、販売されておる商品を買い取って表示内容等を確認するとか、あるいは、食品衛生法上の危害が生じた場合には、必要に応じて厚生労働省または都道府県等が同法に基づき廃棄等の命令を行う等々、さまざまな形で事後チェックをしっかりやらせていただきたい。

 今御指摘の市民団体の方々からのものですが、個々の問題については言明は差し控えますが、やはりそういった御指摘に対しても、真摯に、それを端緒として検討を重ねていくというか、調査をするということはあり得る話でございます。

梅村委員 御答弁いただいたように、ぜひ、国民の健康と命にかかわる問題ですので、そういう御意見は真摯に御検討いただきたいというふうに思います。

 それで、この届け出の際の安全性を確かめる問題として、重要な二つの項目があろうかと思います。一つは臨床試験の問題、一つは、論文をしっかりと出して、それが科学的に安全かどうかという、届け出として二つあると思います。

 それで、一つ目の臨床問題なんですけれども、大変恐縮なんですけれども、先ほど田島先生がファンケルの広告を出していただきました。ここに、今私がお話ししている臨床試験というのが、本当に大きくばちっと済みと出ているわけでございますけれども、この臨床試験をこの会社がどういうふうにやったのか。

 それについて、先ほどの社団法人がどんなふうに指摘しているかというと、過去三年間で百二十五万製品の販売実績がある、その中で健康被害を特定できなかった、これをもっていわゆる臨床試験ができているということで届け出を出されているわけでございますけれども、しかし、調べてみると、旧製品と現在の機能性表示食品で提案しているルテインの含有量の変更があるわけで、原材料の変更が行われているのは明らかである。そういうことも含めて、過去三年間で百二十五万製品の販売実績をもって臨床済みだというふうに言うのは、やはり根拠がない、信頼できるのかということを指摘しておられる。この点も、やはり改善が本当に緊急に必要だというふうに思います。

 もう一つ、論文についても、本当に専門家の方が読んで、査読つきの論文なのか、これで科学的な根拠があるのかということが次々と皆さんの報告書にも出てきておりますので、ぜひこの点についても御検討、見直しを一度していただきたいなということを御要望しておきたいと思います。

 それで、きょうはパッケージの問題やCMの問題についても御質問しようと思ったんですけれども、今るる先生方がやっていただきましたので、私からもこの点の改善を求めておきたいと思います。

 最後になりますけれども、やはり事後チェックにおいては、検査体制が本当に事後チェックを担保するようなものになっているのかという点が大事かというふうに思います。

 前回の質問で、この事後チェックについて、消費者庁と保健所が連携をしていくという御答弁をいただいております。この点について伺いたいと思いますけれども、そもそも表示監視が今どうなっているのかということです。

 先日、我が党の議員が農水委員会の方で質問いたしましたけれども、農林水産省の地域センターの廃止に伴って、表示監視業務では五十五人の削減、米穀流通監視業務では三十三人の削減、さらにこの十月には、この二つを含む三つの業務で何と四百九十四人が、表示監視業務の分野で人員が削減されていく予定であるというふうなことが明らかとなっております。

 先ほど、消費者庁と保健所が連携ということですので、保健所の方の常勤職員数がどのように推移しているのか、二〇〇三年と二〇一二年の推移を厚生労働省の方からお答えいただきたいと思います。

福島政府参考人 お答えいたします。

 保健所の常勤職員数でございますけれども、地域保健・健康増進事業報告によりますと、平成十五年は二万九千四十四人、平成二十四年は二万八千五百五十五人となっております。

梅村委員 ほぼ横ばいということだというふうに思います。ただ、現場はどうなっているかといいますと、これは神奈川のある自治体の食品衛生監視員の方がおっしゃっていることですけれども、そもそも、地方分権の中で食品衛生法が改正をされ、これまで国が政令で定めていた業種別の監視回数が削減されてきている、そして、都道府県で計画を定めるということで、年間の監視回数などは各自治体によって非常に異なってきているというふうにおっしゃっております。

 数年前、フーズ・フォーラスの腸管出血性大腸菌O111事件が起こって、当該保健所の監視のありようが非常にマスコミ的にも問題となったんですけれども、実際に現場では、食品衛生監視員で対応できる状況ではないということを訴えておられます。

 そろそろ暑くなって、食中毒の季節ですけれども、毎年のように百件程度発生してきており、その多くがウイルス感染型であり、全体の六割以上を占めているので、非常に監視指導による予防が望まれているという現状を、保健所の方々、特に食品衛生監視員の方々はおっしゃっているわけです。

 こういう業務をやりながら、機能性表示食品がスタートし、そういう監視を現場でしていくということでいいますと、やはりそこら辺の体制を、消費者庁そのものもそうだと思いますけれども、現場も消費者庁も含めて、しっかりと食品の安全を担保していくような体制をつくる必要があるというふうに思います。その点、もし大臣にお伺いできれば、お願いしたいと思います。

山口国務大臣 基本的には、この監視につきましては、食品表示法等に基づいて、消費者庁と全国の保健所等の保健衛生部局と連携をしてしっかり対応していくというふうなことでありますが、当然、そのための人員、体制等も必要になってこようかと思います。予算の関係もあろうかと思いますが、先般、若干名はふやしていただいたということもあるんですが、そこら辺も今後の課題としてまた検討してまいりたいと思います。

梅村委員 大臣からも強い要望を上げていただければ幸いだというふうに思います。

 消費者団体の皆さん、市民団体の皆さん、もう長い間、身を粉にして活動されてこられた方の強い要望というのは、先ほどもありましたけれども、原産地表示や遺伝子組み換えの明記などでございます。そうした問題を後回しにして、成長戦略の中から出てきた機能性表示食品制度、特保では許可に手続と時間、費用がかかる、ハードルが高いとして規制緩和をするのは、私は、消費者庁としては話があべこべ、消費者庁が優先すべき仕事なのかということを感じております。

 機能性表示食品制度は、二年と言わず直ちに抜本的な見直しをすることを強く要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

 

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