梅村さえこ(日本共産党前衆議院議員)-北関東ブロック(埼玉・栃木・群馬・茨城)比例代表選出
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消費者被害の回復を 梅村議員 支援体制拡充を求める

 

  日本共産党の梅村さえこ議員は18日の衆院消費者問題特別委員会で、国民生活センター法等改正案にかかわり、消費者被害の回復のための国の支援体制拡充を求めました。

 消費者事件では個々の被害者自身による対応では被害回復が難しいため、2013年の改正で政府から認定を受けた消費者団体(特定適格消費者団体)が訴訟の主体となる集団的回復制度がつくられました。ただ、悪質事業者の財産隠匿を防ぐための仮差し押さえを申し立てるには、敗訴して損害賠償請求された場合の担保金を裁判所に供託しなければなりません。

 今回の改正案は、特定適格団体の担保供託を国民生活センターが代行できるようにするものです。

 梅村氏は、特定適格団体が敗訴し、不当な仮差し押さえだとして損害賠償を求められれば、団体の存続にもかかわるとして、「求償を免除すべきだ」と主張。松本純消費者担当相は「場合によっては支払いの減免の余地も残していきたい」と答弁しました。

 梅村氏は、免除の実現と適格団体や民間基金への支援とともに、今年度で新規事業開始が打ち切られる「地方消費者行政推進交付金」への恒久的な財源措置を求めました。

【「しんぶん赤旗」2017年4月23日付】

 

ー会議録ー

○梅村委員 日本共産党の梅村さえこです。
 国民生活センター法等の一部改正案について質問させていただきます。
 先ほどの質疑にもありましたが、この間、ジャパンライフ問題など、消費者被害の広がりの中で、被害回復がますます重要な課題になっていると考えます。そこで、今回の法改正は、長年の消費者運動にかかわった方々の地道な努力が実を結んだものであり、大変重要であると考えます。
 同時に、適格消費者団体の皆さんからお声を伺いましたが、泣き寝入りしないための取り組みだ、立担保に当たって過度な要件がないようにしてほしい、立担保の迅速さの確保が大切だとの要望とともに、今、他の委員の先生からも御質問がありましたが、特定団体が敗訴し、かつ不当な仮押さえとして損害賠償請求について必要になったときに大きな不安があるとの声を強くいただきました。この声は当然だと思いますが、どのような対応を想定しているか、御答弁をお願いします。
○小野政府参考人 特定適格消費者団体が共通義務確認訴訟で敗訴するなどして、違法な仮差し押さえで損害を受けたとして相手方から損害賠償請求訴訟が提起された場合は、その仮差し押さえ命令の申し立てについて、過失が認められ、不法行為に該当する場合には、団体は損害賠償義務を負うということでございます。
 その場合には、国民生活センターが立てた担保が損害賠償に充てられるということになりますため、当該訴訟の判決で認められた損害賠償に相当する分について取り戻すことができないということになります。
○梅村委員 先ほどの委員の先生への御答弁の中では、事情によっては分割、延納というような御答弁もあったかと思いますけれども、その点はいかがでしょうか。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。
 どのような場合にも支払いを厳格に求めるとするとなると、特定適格消費者団体の運営が立ち行かなくなるという可能性がございます。被害回復の制度が機能しなくなる可能性もあるため、事情によっては長期分割とか支払い猶予、こういったことによって対応してまいりたいというふうに考えてございます。
○梅村委員 先ほどの他の委員の先生の御質問の答弁に既にあったわけですから、最初からその御答弁をいただきたかったと思うんですけれども、私はそれでも弱いというふうに思うんですね。
 今、他の委員の先生からもありましたけれども、例えば、特定適格消費者団体である消費者機構日本は、およそ二千万円程度の財産、そして、事務局体制五名、かかわっている弁護士、相談員などは完全なボランティアで支えてきておられるわけです。長い間、たくさんの命が失われ、その消費者被害をもう二度とつくらないという中で、必死の活動をされてきているのがこうした団体の皆さんだというふうに思います。特に公益性の高い活動をされて、まさに行政の肩がわりを果たしているわけです。
 万が一敗訴して損害賠償を求められれば、先ほど御紹介した団体の財産の金額からいえば、一気に存続そのものが危うくなってしまう、それがあるから裁判に二の足を踏んでしまうということも、今回の法の趣旨からしたら、起こってはならないことだというふうに思います。
 団体の皆さんからも強く要望が上がっています。公益性を鑑み、求償の免除を行うべき、そうした検討も積極的に行うべきだと思いますが、さらに一歩進んで、いかがでしょうか。
○松本国務大臣 求償の免除についてでございますが、場合によっては支払いの減免の余地を残すことも検討してまいりたいと思います。
○梅村委員 場合によってはその余地を残していただけるということで、本当に長い間頑張ってこられた皆さんの思い、消費者庁がつくられて七年、本当に今重要なときに来ていると思いますので、そういうお声に応えた免除の対策を必ず打っていただきたいということを私からも強く要望したいと思います。
 それで、今、特定適格消費者団体の皆さんの事情も御紹介しましたけれども、関連しまして伺いたいと思います。
 先ほどの質問でも、こうしたところへの支援が課題だというふうに質問もございましたが、改めて、団体の皆さんへの支援をどういうふうに考えているか、御答弁いただきたいと思います。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。
 消費者団体訴訟制度を機能させるためには、適格消費者団体に対する適切な支援が必要というふうに考えてございます。
 そこで、団体の会員数、寄附の増加につながるように、制度の団体の積極的な周知、広報を行うこと、それから、情報面の支援といたしまして、事業者に関する生活情報、PIO―NET情報の提供、それから、急増指標、生活相談が急増している事業者を整理した情報ですけれども、そういったものの提供、それから、財政面の支援といたしまして、地方消費者行政推進交付金の先駆的プログラムというものを活用することによって制度の担い手を育成するということ、こういった支援を行ってきましたけれども、さらに今回、特定適格消費者団体による仮差し押さえの実効性を確保するためにこの法案を提出したというところでございます。
○梅村委員 交付金に基づいて先駆的プログラムの中での支援なども行っているということで、これは、さまざまなシンポジウムだとか、そういうことを開く際の援助なども行われているのは確かだと思います。
 ただ、そういう取り組みをしていくためにも、本当に今、運営面、財政面で困っていらっしゃるというのが適格消費者団体の皆さんだと思います。適格消費者団体の皆さんが、年間大体どれぐらいの規模で運営されているかというのはつかんでいらっしゃるんですか。
○小野政府参考人 一団体当たり約数百万でございます。
○梅村委員 そうですね。大体二百万円ぐらい。そして、事務局の方も一名。その方も、他団体との業務の兼任で担っているというのが実情だと思うんですね。
 ですから、本当にこの日本の消費者運動を支え、消費者庁をつくり、今こういう到達を築いてこられた皆さんのこの努力、しかし一方で、数百万で運営している、これで一体地方の消費者行政を支えていくことができるんだろうかというふうに本当に思うわけですね。
 ですから、さまざまな施策と同時に、私は、やはり直接的な財政支援、年間二百万円でどうやって地方の適格消費者団体がその任を担うというのか、これをぜひ考えていただきたいというふうに思っているわけです。再度伺いますが、いかがでしょうか。
○小野政府参考人 先ほども申し上げましたように、適格消費者団体は、その経理的基礎をもとに自立した活動をすることということが基本になっております。
 消費者庁においては、制度の周知を進めることによって適格消費者団体の知名度を向上させ、団体の財政基盤である会費等の収入の増に寄与するということ、それから、認定NPO法人制度というものがございまして、この活用による寄附金の受け入れの促進、それから、先ほど申し上げましたように、交付金の先駆的プログラムのテーマとして消費者被害回復制度の運用に向けた活動の支援というものを掲げておりまして、これによりまして適格消費者団体に対する支援を行っているということでございます。
○梅村委員 全くさっきと同じ答弁だったわけですね。数百万円でどうやって自立した地方の消費者行政を支えていくのかということをぜひ真剣に考えていただきたいというふうに思います。
 特に、二〇一三年の消費者裁判手続特例法の成立の際の附則に、特定適格消費者団体による被害回復業務の適切な遂行に必要な資金や情報提供その他の消費者団体に対する支援のあり方について速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるというふうに附則でしてきているではありませんか。それで今回の改正になっているわけですけれども、その際、やはりもっと抜本的な対策が私は必要だったのではないかなというふうに思います。
 それに関してですけれども、このたび、民間の基金、そういう中で四月二十八日に設立される予定となっています。民間基金は消費者スマイル基金という名前がついています。一八八(いやや)と一緒にぜひこのスマイル基金を広げていただきたいというふうに思うんですけれども、消費者、事業者などから寄せられる寄附金をもとに、消費者団体の公益的活動に助成をしていく役割をこの基金は持っているかと思います。
 本来であれば国が挙げてやるべき問題だというふうに私は思うわけなんですけれども、検討会でも消費者庁としてどのような支援ができるのかが議論になったかと思います。これも財政支援を含めた支援の検討を行うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。
 現在、適格消費者団体等を支援する民間基金であります消費者スマイル基金、これの設立が進められていることは承知いたしておるところでございます。消費者団体制度を機能させるために適格消費者団体等の財政基盤を確立させるということは重要でございまして、このような民間基金の設立は望ましい取り組みであるというふうに認識いたしております。
 そこで、この民間基金が充実したものとなるよう、例えば周知のための後押しをすることなど、支援に取り組んでまいりたいというふうに思います。
 以上です。
○梅村委員 二〇一六年二月の検討会では、何らかの形で支援していきたいということも加納制度課長が述べられているかと思います。
 何らかの形の支援が周知徹底ということなんですか。
○小野政府参考人 お答え申し上げます。
 現在の取り組み状況といたしましては、周知させるということが一番の課題かと思っております。
○梅村委員 大臣はいかがでしょうか。このスマイル基金についての御支援、ぜひ、切実な課題となっていると思います、いかがでしょうか。
○松本国務大臣 この消費者スマイル基金の設立が進められていることは承知をしております。消費者団体訴訟制度を機能させるためには適格消費者団体等の財政基盤を確立させるということは極めて重要でございまして、このような民間基金の設立がしっかりと後押しをしてくれるというのは大変重要なことだと受けとめております。
○梅村委員 ぜひその位置づけにふさわしい支援をさらに踏み込んで検討いただきたいというふうに思います。
 それで、最後になりますけれども、地方消費者行政の拡充がいよいよ欠かせないと思います。しかし、地方消費者行政の拡充のための地方消費者行政推進交付金が今年度で大きく改変されるということで、大変それへの危惧の声が上がっていると思いますが、どのように変わるのかということを端的に御紹介ください。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。
 地方消費者行政推進交付金を活用した新規事業の開始期限を平成二十九年度とするというふうにしておるところでございます。これにより、地方消費者行政強化作戦の早期達成及び地方消費者行政の充実強化に向けた地方公共団体の取り組みの促進をしているところでございます。
 他方、若干誤解があるところでございますが、地方公共団体の計画的かつ安定的な取り組みを支援するため、地方消費者行政推進事業要領というのを定めておりまして、この交付金を活用して実施する事業の交付金活用期間、これを事業メニューごとに定めておるところでございます。これによれば、最長で十一年とされておりますので、平成二十九年度に実施した新規事業については最大平成三十九年度まで交付金を活用することが可能ということでございます。
○梅村委員 誤解があるということでしたけれども、やはり、三十九年、最長で十一年ということは、これまであった基金、交付金が、もう新規事業については新しいものは実施されなくなって、今あるものも最長でも三十一年で切れるということで間違いないわけですよね。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。
 新規事業の開始期限が平成二十九年度ということでございます。平成二十九年度、今年度に実施した新規事業につきましては、小規模自治体であれば、最大平成三十九年度、十一年間までこの交付金を活用することが可能になるということでございます。
○梅村委員 ですが、地方の団体の皆さん、私も埼玉県ですけれども、埼玉県の皆さんからも御要望をいただきました。やはり、時限を設けた交付金ではなくて、恒久的な財源措置を行ってほしい、そうしなければ安心して新しい事業は起こせないという要望は大変強いものがあるというふうに思うんですね。
 現在、全国で約五割の自治体が相談員の報酬単価の引き上げに交付金を使っていると思います。しかし、自主財源のない市町村、三百十三自治体もあるわけです。交付金が今非常に大きな役割をしている中で、やはりこの改変に当たっては、今後新しい制度を検討しているのかどうか、これ以上後退させないような新しい制度を同時に考えているのかどうか、これについて確認させてください。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。
 一部誤解があるところではございますけれども、従来から実施してきた地方消費者行政推進交付金等を活用した地方公共団体に対する支援が平成二十九年度に一つの区切りを迎える、これは事実でございます。
 地方消費者行政強化作戦で掲げております、どこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられる地域体制を全国的に整備する、これを消費者庁として目指しているわけでございますが、このため、自主財源の確保を地方公共団体に対して働きかけるとともに、消費者庁としても、交付金の活用の推進など、必要な対応について検討してまいりたいというふうに考えております。
○梅村委員 ということは、今後も、今行われている事業が継続されるような財政措置は後退させない、そういう制度が引き続き保たれていくということで受けとめてよろしいんでしょうか。
○川口政府参考人 お答え申し上げます。
 目標は、どこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられる地域体制を全国的に整備する、このための地方消費者行政の充実ということについては引き続き努力をしていきたいということでございます。
 このための努力として、ぜひ地方公共団体に真剣に考えていただきたいことは、自主財源の確保ということでございます。これを消費者庁としてしっかり働きかけるとともに、消費者庁としても、交付金の活用の推進など、必要な対応をあわせて検討してまいり、両者相まってこの目標を達成していきたいということでございます。
○梅村委員 時間が来ましたので終わりますが、自主財源の確保を地方公共団体に求めるだけじゃなくて、やはり国そのものがしっかりと、消費者庁設置にふさわしい、また地方消費者行政、また今の被害の実態にふさわしい予算措置をしていくことこそが必要だということを求めて、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。

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