梅村さえこ(日本共産党前衆議院議員)-北関東ブロック(埼玉・栃木・群馬・茨城)比例代表選出
くらし・税・TPP

対談/躍進2019参院選へ/消費税10%必ずストップ

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「しんぶん赤旗・日曜版」2月17日付・18~19面より

消費の落ち込みは深刻

増税でさらに冷え込む

弱いものほど負担重い

この本質広めてほしい

日本共産党前衆議院議員

梅村さえこ さん

ジャーナリスト

斎藤貴男 さん

うめむら・さえこ=1964年愛知県生まれ。立命館大学文学部卒。日本民主青年同盟中央副委員長、消費税をなくす全国の会事務局長を経て同会常任世話人。衆院議員1期。活動地域は北関東(埼玉、茨城、栃木、群馬の4県) さいとう・たかお=1958年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。英国バーミンガム大学修士。ジャーナリスト。「10月消費税10%ストップ!ネットワーク」呼びかけ人。『消費税のカラクリ』『日本が壊れていく』『戦争経済大国』など著書多数

 参院比例7予定候補と各界の方々との対談シリーズ。今回は、消費税の不公平な実態を告発してきたジャーナリストの斎藤貴男さんと、消費税反対の運動に30年間とりくんできた日本共産党の梅村さえこ前衆院議員です。熱い焦点になっている消費税10%への増税問題をめぐって、縦横に語り合いました。

<統計不正で大前提が崩れた>

梅村 今日はうれしいです。斎藤さんには、私が活動している「消費税をなくす全国の会」のパンフレットの推薦人や会報に登場していただいています。ありがとうございます。

斎藤 1989年の消費税導入から30年、よくがんばっておられますね。

梅村 運動を始めたころ、消費税の問題点を暴く本ってあまりなかった。解説本はありましたが。

斎藤 そうでしたね。

梅村 ですから斎藤さんの『消費税のカラクリ』が出たとき衝撃が走りました。ジャーナリストの視点から、消費税の問題点を深く告発され、怒りをもって廃止まで訴えておられる。黒くなるまで線を引いて、全国各地の学習会に持って行きました。

斎藤 ありがとうございます゜私自身、フリージャーナリストという自営業者だし、零細な鉄くず回収業の家に育ちましたから、ものの見方が「自営業者」的です。大企業の論理に寄りたがるマスコミの姿勢が許せません。

梅村 安倍(晋三)首相の10月からの消費税率10%増税は、絶対止めたいですね。

 2014年の消費税8%への増税から年25万円も家計消費が落ち込み、深刻な消費不況が続いています。厚生労働省の毎月勤労統計の不正で、昨年の実質賃金が実はマイナスになっていた可能性もでてきました。もはや増税の前提は崩れています。

斎藤 安倍首相は10%への消費税増税を2回も先送りした過去があります。「このままでは選挙に勝てない」と判断したらまた延期するかもしれませんね。

<ややこしすぎる「景気対策」>

梅村 安倍首相は今すぐ増税中止を宣言すべきだし、世論で10%中止に追い込みたいと思っています。

 日本チェーンストア協会などが「ポイント還元」の見直しを求める意見書を政府に出しました。「ポイント還元」は複数税率とセッ卜になることで、買う商品、買う場所、買い方によって、税率が5段階になります。例えば医薬部外品のリポビタンDは10%、清涼飲料水のオロナミンCは「軽減税率」が適用されて8%。これを力ードで買えば中小店ではリポビタンDは5%、オロナミンCは3%、コンビニではそれぞれ8%、6%です。

斎藤 複数税率でみると、酒は10%ですが酒が入ったチョコレートボンボンは8%。みりんはお酒が入っているから10%、みりん風は8%になるといいます。国税庁が丹念に区分けをしていますが、ことほどさように複雑怪奇です。

梅村 消費者を混乱させるとともに、商店街を訪問すると、複数税率や「ポイント還元」への対応、実務、負担増をどうするかで困っておられますね。何十万円もかけてレジスターを交換するなら、これを機に・・・。

斎藤 後継者もいないし、廃業に追い込まれかねません。

 しかも、「軽減税率」には利権が付きものです。政治家、業界、官僚をあげて「軽減税率」の適用を求める工作が行われています。日本新聞協会は「軽減税率」を要求してきました。この場合”ワイロ″に当たるのは報道の中身そのものになるでしょう。事実として、大新聞で消費税そのものを批判するキャンペーンが出てきません。

<野党がそろつて街頭で訴え>

梅村 国民を苦しめる消費税で、もてあそぶなと言いたいです。

 「景気対策」のはずの複数税率や「ポイント還元」が廃業の後押しをするというのは本末転倒。許せません。

 ですから署名がどんどん広がり、「10月からの消費税10%は中止せよ」の声が急速に高まっていますね。

 とくに、斎藤さんも呼びかけ人になってつくられた「10月消費税10%ストップ!ネットワーク」(略称10%ストップ!ネット)には、とても励まされています。

斎藤 同志社大学大学院教授の浜矩子(のりこ)さんや映画監督の山田洋次さんらとともに、10人の呼びかけ人の一人になりました。

梅村 私も、昨年暮れの新宿での宣伝に参加しました。よびかけ人のみなさんとともに、共産党、立憲民主党、国民民主党、自由党の議員の皆さんも並んで訴えましたね。

斎藤 野党にそういう広がりができてきたことはいいですね。共産党以外の野党も、かなり変わってきましたね。

梅村 私自身、消費税反対運動を30年やってきましたが、消費税導入後、増税中止で野党がこんなにそろったのは初めてで、感慨深いものがありました。

斎藤 市民と野党が追いこんで断念に追い込む形にできるかもしれません。政権の都合でなく、野党の共闘で消費税10%への増税をやめさせてもらいたい。

梅村 本当にそうですね。今、「10%ストップ!ネット」が京都や、群馬など、地方でも呼応して結成されています。この中で4月の統一地方選、7月の参院選が、消費税10%を中止にする決定打だということで、消費税10%中止を参院選での野党の共通政策、32の1人区の選挙公約にしてほしいとの市民の運動が広がってきていると聞いています。

 日本共産党は一貫して消費税導入と増税に反対してきました。かつて共産党が大きく選挙で躍進した時、大型間接税の導入、消費税の増税を食い止めてきました。その真価を発揮して、全力で頑張りたいと思います。

<零細業者は価格転嫁できない>

斎藤 景気を悪化させることや複雑怪奇な「景気対策」も問題ですが、私は「弱いものがより多くを負担する」という消費税の本質をきちんと伝えていくことが大事だと思っています。共産党には、そのことを期待しています。

梅村 はい。とても大事ですね。

 消費税導入からの消費税収の累計は397兆円。一方、法人税の減収の累計は298兆円。所得税・住民税の減収の累計は275兆円。消費税は大企業減税、金持ち減税の穴埋めに消えてしまった。消費税導入と引き換えに、どんどん大企業、大資産家には減税が行われた結果、格差と貧困を広げました。

 同時に、消費税という税金そのものが、逆進性が強い、弱いものいじめの税金ですね。

斎藤 冒頭、私自身、「自営業者」の立場でものを見ていると言いましたが、そうすると、「消費税は公平で中立的な税制だ」という政府の説明とは、正反対の実態があるということがよく見えてきます。

 しかも消費税は、ものすごくやっかいな税制です。一般的に、消費税は消費者が納税していると思われています。だけど実際の納税義務者は消費者ではなく、年商1千万円を超える事業者です。

梅村 営業破壊税ですね。

斎藤 消費税は原則としてすべての商品、サービスに課税されます。小売り段階だけでなく、あらゆる流通段階にかかります。そのときの取引価格は市場原理で決まります。一部の公共料金のようにコスト+利潤+消費税と積み上げて価格を決められるわけではありません。

梅村 はい。私の実家も一昨年まで小さな喫茶店をやっていたので、よくわかります。「モーニング」で、トースト、コーヒー、卵、サラダ、フルーツ、ゼリー、お手拭きをつけて370円でやっていました。利益はほとんどないですけど、近隣の大手のコトヒー屋さんとの競争も激しいから、少しでもお客さんに来てもらうため安くするとなると、消費税8%はもらえない、または8%を表向きにもらったとしても、本体価格を下げ、利益を削るということになるのです。

斎藤 消費税という名前が、小売り段階で消費者が負担する税金だというイメージをつくりました。明らかな誤導です。本質的には「取引税」とでも呼ぶべきだと思います。

梅村 全国商工団体連合会の調査でも、消費税が10%になれば流通・商業やサービス業では55%、宿泊・飲食業は8割以上の業者が「転嫁できない」と答えています。

斎藤 「転嫁できない」ということは、「身銭を切る」=「損税」となります。

 消費税は消費者にとっても、事業者にとっても、個々の売り買い、取引で、立場の弱いほうがより多くの負担を求められます。

<社会保障の財源は別にある>

梅村 「増税しなければ、社会保障財源が大変になるのでは」という疑問もよせられますが、消費税増税に頼らなくても財源は生み出せます。

 安倍政権は、トランプ米大統領の言うがままに、1機116億円とされる米国製のステルス戦闘機F35を147機体制にする計画です。でも、F35の1機分で保育所を90力所増設でき、新たに9千人の子どもたちが認可保育所に入れるようになります。

斎藤 そうですね。

梅村 また、アベノミクスで、超大株主が保有する株式の時価総額は5倍になり、大企業の税引き後の当期純利益も2.3倍に増えています。

 日本共産党は、この富裕層と大企業に応分の負担を求めれば、消費税増税に代わる財源が確保できると提案しています。

斎藤 いまの安倍政権は、国民も野党も反対している法案を強行し、データはねつ造、改ざんするのが当たり前というやり方です。何も信じられない。まともな国家、政府とはいえません。消費税というのは、政治の大もとであるお金の話ですから、野党がまとまって対峙(たいじ)することができれば、安倍政権のでたらめぶりをあぶり出すきっかけになり得ると思います。

<大企業いいなり自民政治正す>

梅村 消費税増税の根っこには、財界いいなり、アメリカいいなりの自民党政治のゆがみがあります。

 大企業から一円の献金も受けない日本共産党だからこそ、この異常な政治を大もとから正すよう頑張りたい。

 マレーシアでは昨年、マハティール政権が誕生し、6%の消費税をゼロにしました。韓国でも、昨年、消費税を引き上げるのをやめ、大企業の法人税を引き上げました。

 日本も、本来の経済力を生かし、税金の集め方と使い方を変えれば、豊かな国民生活の国にできると思います。

斎藤 税制は社会の在り方や個人の生き方をかなり規定しますからね。

梅村 市民と野党の共闘を前進させ、共産党の躍進を勝ち取るため、私も比例代表候補として全力をあげます。本日はありがとうございました。

斎藤 こちらこそありがとうございました。

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