梅村さえこ-
ほっとレポート

国会ほっとレポート 地域から9条改定を許さないたたかいを

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 戦後72年の夏。少年野球に熱中する息子と、甲子園での花咲徳栄高校の活躍に声援を送りながら、来夏に100回を迎える全国高校野球選手権大会の歴史に平和の尊さを思います。

 そんな若者たちの真剣な眼差しがまぶしかった「2017平和のための埼玉の戦争展」。今年の「戦争展」は、7月7日に国連で核兵器禁止条約を採択してはじめてのものでした。会場では日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の田中煕巳さんと、政府に核兵器禁止条約への署名を迫っていきましょうとお話しさせていただきました。それだけに、広島、長崎の平和祈念式典後、安倍首相が、核兵器禁止条約への署名に、改めて拒否の考えを表明したことは本当に許せません。

 しかし、安倍首相のこの態度に未来はありません。世界の流れは、大国中心から非同盟諸国が中心となり、国民、市民一人ひとりの声を大事にする社会、核抑止力論ではなく、威嚇も含め核兵器を禁止する流れにすすんでいるのです。

 私の住む蕨市にも「徴用」の名の下で朝鮮北部から150人が連れてこられ、戸田市のアルミ処理工場で働かされた歴史がありました。また、蕨では空襲が3回あり、50名もの方々がお亡くなりになっています。公明党の元副委員長の二見伸明さんが今、安倍内閣の憲法9条改悪に厳しい声をあげておられるのも、幼少期の蕨での空襲体験が原点とうかがいました。私の政治家としての原点も母方の祖父が名古屋大空襲で亡くなったことです。

 安倍首相は秋の臨時国会に憲法9条改正案の提出を狙っています。地域の戦争体験を学びあい、地域から憲法9条の改正を許さない声をひろげたいと思います。

【「新埼玉」2017年9月3日号】

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