梅村さえこ-日本共産党党中央委委員・子どもの権利委員会副責任者
憲法、平和・人権

戦争法案が強行採決後、国会議員団総会

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  7月16日の衆院本会議で戦争法案が強行採決されたのを受けて、日本共産党の志位和夫委員長が同日の国会議員団総会で行ったあいさつは次の通りです。

 まず私は、いま行われた衆院本会議で、安倍政権・与党が、戦争法案を単独で強行採決したことに対して、みなさんとともに満身の怒りをこめて抗議の声を突きつけたいと思います。(大きな拍手)
強行採決――国民の空前のたたかいがさらに大きく発展しつつある

 私は、昨日の議員団総会で、この強行採決は、国民の空前のたたかいに追い詰められての結果だということを申しました。
 そのうえで私は、政府・与党が、国民多数の声を無視して強行採決をやったことが、国民の空前のたたかいをさらに大きく発展させる大きな契機にいまなりつつあると感じています。(「そうだ」の声)
 私は昨日、そして今日、国会前に詰めかけている国民、市民のみなさんの前で訴える機会がありました。昨日は10万人もの人々が国会を取り巻いて、たいへんな規模となりました。今日も、今、ごあいさつしてきましたが、大規模な取り組みになっています。
 昨日は、夕方の「総がかり行動実行委員会」のみなさんの集会と、夜の「SEALDs(シールズ)」のみなさんの集会と2回にわたって、ごあいさつをいたしましたが、夜の集まりは夕方のときの3倍くらい(「おー」の声)の密度に膨れ上がっている。深夜までそれが続き、10万人もの規模に達したのは、これは本当にすごい力だと思います。
 強行採決は、こういう空前のたたかいに追いつめられての結果であり、そして強行採決をしたことが、国民のたたかいのさらなる新しい発展の契機にもなっています。
 そして、そうした国民のたたかいは、東京だけでなくて、日本列島のあらゆるところでおこっている。
 みなさん。今、目の前で発揮されている国民の平和を希求するエネルギーの広さと深さに、確信をもって、がんばりぬこうではありませんか。(「よし」の声、拍手)

参院のたたかい――強行できない力関係に追い込もう

 たたかいはこれからです。
 たたかいは参院段階に移っていきますが、私は、一つ、当たり前のことですが、ここで確認しておきたいことがあります。それは、予算案や条約案とは異なって、法案に「自然成立」はないということです。
 1960年の安保改定の際には、5月に衆院で強行採決を行い、6月に「自然成立」ということになりました。条約案ではこういうことが起こりますが、法案ではこういうことはないのです。安倍政権が戦争法案を成立させようとすれば、参院で強行採決をもう一回やるか、あるいは、衆院で「3分の2」(以上の賛成での再議決)を使って強行採決をやるか、どちらかで強行採決をやる以外に道はない。「自然成立」はないのです。
 ですから、政府・与党を、強行採決ができないような力関係に追い込めば、法案を廃案にすることができる。国民の世論と運動で安倍政権を羽交い締めにして、身動きをとれなくして、そして法案の強行ができない、そういう状況になるまで追い詰めて、必ず廃案をかちとろうではありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)
沖縄・原発・歴史問題――安倍政権を追い詰め打倒しよう
 参院段階のたたかいを展望した場合、安倍政権にとっては、大問題がたくさん待ち受けていることを、私は強調したい。
 たとえば沖縄です。今日、沖縄県の「第三者委員会」が、前知事による埋め立て承認に「瑕疵(かし)」があるという報告書を翁長知事に出しました(拍手)。翁長知事はこれをうけて、決断をされることになるでしょう。私は、沖縄では、まさに大激動が起きてくると思います。沖縄に連帯したたたかいを強めようではありませんか。(大きな拍手)
 原発の問題では、政府は、川内原発の再稼働を8月上旬にも狙っています。ここでも、原発再稼働を許していいのかという大問題が国民的に問われることになります。
 そして70年目の終戦記念日――8月15日がやってきます。この歴史的節目にあたって、どういう歴史認識を示すのかが、安倍首相には厳しく問われることになります。
 沖縄の問題、原発の問題、歴史の問題、どの問題も、安倍政権にとっては大難問です。どの分野でも国民との矛盾が広がることは避けられません。あらゆる分野で国民のたたかいを発展させ、合流させて、安倍政権を打ち倒し、戦争法案を必ず廃案に追い込みましょう。(「よし」の声、大きな拍手)

引き続き衆参国会議員団が一丸となって大奮闘しよう
 最後に私が述べたいのは、衆院段階で日本共産党議員団の果たした役割についてであります。
 21人の衆議院議員団は、それぞれ持ち場がありますから、活躍した委員会はさまざまだったと思いますが、11人の参議院議員団とも力を合わせ、議員団全体の力で、戦争法案と正面から格闘した。安倍政権を追い詰め、国民的な世論と運動を発展させるうえで、わが議員団が重要な貢献をしているということがいえるのではないでしょうか。
 そして、私が強調したいのは、ベテランの議員の奮闘とともに、新人議員が防衛大臣や外務大臣をしばしば答弁不能、立ち往生に追い込む大活躍をしたということであります。(大きな拍手)
 参院に舞台は移ります。衆院と参院の垣根を越えて力をあわせ、32人の国会議員団が一丸となって、空前の規模で発展しつつある国民のたたかいと連携して、戦争法案を必ず廃案にするために、日本共産党の責任を果たしていきたい。その決意を固めあいまして、私のごあいさつとします。がんばりましょう。(大きな拍手)
 

                          【「しんぶん赤旗」2015年7月17日付】

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