梅村さえこ-日本共産党党中央委委員・子どもの権利委員会副責任者
くらし・税・TPP

個人情報保護“後回し‘‘ 衆院総務委で梅村氏 特別徴収書 マイナンバー記載やめよ

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 日本共産党の梅村さえこ議員は16日、衆院総務委員会で、運用開始から1年になるマイナンバー(個人番号)制度の『利活用」ばかりが前のめりで、個人情報保護対策が後回しになっている問題を追及しました。

 梅村氏は、マイナンバーカード発行数が対象者の10%程度にとどまっているのは、プライバシーの保護、個人情報への国民の不安が「利活用が進めば進むほど大きくなっているからだ」と指摘。同制度が、預貯金口座との「ひも付け」などに拡大されることに触れ「従来の『住基ネット』に比べても扱われる情報はけた違いに拡大する。徹底的に個人情報の保護に厳しい縛りをかけることが必要だ」と強調しました。

 その上で、市町村が普通郵便で事業者に送る「特別徴収税額通知書」にマイナンバーを印字しようとしていることについて、ガイドラインに基づく厳しい個人番号管理が義務付けられている事業者から「準備が間に合わない」などの声が上がっており、個人情報保護に反すると追及。事業者の準備状況を把握しているのかとただしました。

 個人情報保護委員会事務局長は「説明してきた」とし、高市早苗総務相も「丁寧な説明にしていく」と答えるにとどまりました。梅村氏は「説明だけでは不十分だ。準備状況をつかまずスタートしたのか」と批判しました。

 梅村氏は、「危険だという声を無視して強行すれば情報漏えいのリスクを高める」と批判し、マイナンバー制度の廃止を求めました。

【「しんぶん赤旗」2017年2月18日付】

 

―会議録ー

○梅村委員 日本共産党の梅村さえこです。
 マイナンバーについて質問いたします。
 本格運用が始まって一年、いまだ番号通知が届いていない方はどれぐらいいるか、まず伺いたいと思います。
○安田政府参考人 お答えいたします。
 平成二十八年十一月末時点でございますけれども、約六千二十八万通の通知カードが郵送されまして、当初の返戻率、約一〇%でございましたけれども、市区町村において再送等の取り組みが行われまして、現在、約二・二%、約百三十五万件まで低減しておりますが、いまだ届いていない状況ということでございます。
○梅村委員 人数にしますと、そうすると、二百万人から三百万人の方々がまだ届いていない。
 それでは、総務大臣に伺いたいと思います。
 マイナンバーカードの発行状況をどう見ていらっしゃるか。よろしくお願いします。
○高市国務大臣 マイナンバーカードにつきましては、二月十四日時点でございますが、約千二百八十七万件の申請がされていて、約千三十九万枚が交付されています。住基カードの有効交付枚数はもう既に超えておりますけれども、まだ普及枚数としては不十分であると考えています。
 さらなる普及と利活用を図っていくということのためには、やはり便利さを国民の皆様に実感していただくことが必要でございます。
 このために、昨年九月にワンストップ・カードプロジェクトを立ち上げまして、戸籍や住民票などの証明書に関するコンビニ交付、マイナポータルを活用した子育てワンストップサービス、マイキープラットフォームの全国展開に向けた方策を昨年十二月に取りまとめたところです。
 また、民間サービスにおける展開やスマートフォンなどのアクセス手段の拡大も含めた、マイナンバーカード利活用推進ロードマップの策定を指示いたしました。
 これから、一人でも多くの方々にマイナンバーカードの申請をしていただけるよう、関係省庁の連携を強化、深化し、取り組みを加速するとともに、取得促進に向けての広報についても取り組んでまいります。
○梅村委員 そうしますと、国民の大体一〇%ぐらいかというふうに思いますけれども、ただいまの答弁で、利活用を進める中で広げていくという御答弁だったかというふうに思います。
 改めて、国民の皆さんがみずからマイナンバーにまだ積極的になれない問題として、やはりメリットとリスクを比べた場合に、リスクの方が大きい、特にプライバシーの保護や個人情報保護への不安が、利活用が進めば進むほど、やはり大きくなっているからだという点をぜひ考えたいというふうに思います。
 そこで、内閣府にお願いしていたんですけれども、先ほど大臣の方から利活用の計画などの御答弁がありましたので、質問は割愛させていただきたいと思いますけれども、ただいまの御答弁にもありましたように、二〇一六年のマイナンバー法の改定により、マイナンバーで管理される個人情報は既に、社会保障、税、災害対策の三分野、九十九もの行政事務に今拡大されてきております。これらを、情報ネットワークを利用して七月からは国と地方自治体がつながって、他組織が保有する個人情報の照会、突合が行われるようになり、この行政機関、団体の種類については、百二十項目もの列挙がされております。また、金融機関の預貯金口座に個人番号を付番することも可能にしました。
 そして、二〇一六年の日本再興戦略の閣議決定でも、今後、戸籍や旅券、在外邦人の情報管理、証券分野等において、マイナンバー利用範囲を拡大するということもされております。
 こういうふうに、今の御答弁やこういう数字を振り返ってみますと、先ほど住基ネットのお話もありましたけれども、それと比べても、物すごい利用計画、その個人情報というものも物すごいものがこのマイナンバーによってつながれていくということは既に明らかでありますし、利用拡大がさらに進んでいる状況があるというふうに思います。
 そのときに、利用拡大と個人情報の保護の関係について、二〇一一年の社会保障・税番号大綱では、個人情報の有効性が高まれば、扱い得る情報の種類や情報の流通量が増加し、情報の漏えい、乱用の危険性も同時に高まることから、情報活用の場面における不正は妨げなければならない、もしこれをおろそかにするならば、国民のプライバシーの侵害や、成り済ましによる深刻な被害が発生する危険があるというふうに指摘しております。
 つまり、その利用対象が広がれば広がるほど、やはり、国民のプライバシーや、成り済ましによるような被害も発生する危険が非常にあるということを当初から指摘しているのだと思います。
 そこで、改めてお伺いしたいと思いますけれども、そもそも、マイナンバーというのは個人情報の保護が前提だと議論されてきたというふうに思います。逆に言えば、個人情報の保護に危惧があるならば、利活用を拡大してはいけない制度なのかどうか、そこの関係を御答弁いただきたいというふうに思います。
○向井政府参考人 お答えいたします。
 まず、マイナンバーの利活用ですが、大臣が御答弁いたしましたのはマイナンバーカードでございまして、主に利活用されるのは、マイナンバーそのものではなく、公的個人認証であることをまず申し添えたいと思います。
 その上で、マイナンバーそのものの利活用に当たりましては、当然、マイナンバー法上は、個人情報保護法、これは行政機関もございますし、独法もございますし、通常の個人情報、これは民間を規定しておりますが、これらの個人情報を前提に、それらの個人情報保護法制の特例を定めることを目的の一つとしておりまして、マイナンバー法自体にこれらの個人情報保護法制の特例が定められております。
 具体的には、マイナンバーの利用範囲を法律で限っていること、個人番号利用事務の再委託の制限とか委託先の監督、個人番号利用事務実施者の安全管理措置を講じる責務、それからマイナンバーの提供を求めるのも法律で限定されてございます。それから、本人からマイナンバーの提供を受ける際の本人確認義務、マイナンバーつきの情報の提供を制限していること、これも法律で提供できる場面が限られてございます。それから、特定個人情報保護評価等のマイナンバーつきの個人情報の保護に関する規定、同じく、マイナンバーつきの個人情報の取り扱いに関する個人情報保護委員会の監督等に関する規定などを定めて、マイナンバーやマイナンバーを含む個人情報の適切な取り扱いを求めているところでございます。
○梅村委員 今の御答弁でも、やはり個人情報がしっかりと守られることが前提だということのたてつけになっているかというふうに思います。
 そもそも、住基ネットですよね。住民票コードは民間で利用されないというシステムですし、また、システムで住民票に結びつけられているものは、個人情報は氏名、生年月日、性別、住所の四情報に限定されていたと思います。そういう住基ネットの中のカードでも偽造、券面の改ざん、成り済ましによる不正取得が起こり、総務省の調べでも、〇九年から一二年の四年間に二百二十六件の問題、そして、そのうち成り済ましが百三件あったというような調査も聞いております。
 やはり、意図的にこういう情報を盗み得る人がいる。その背後には、やはり暴力団だとか窃盗グループによる組織的犯罪がこういう情報を狙っているというものも、事実、住基ネットをめぐってもこの間あったかというふうに思います。
 そういうことを踏まえると、より一層の、あらゆる情報が官民を超えて極めて容易に名寄せされ、集積され、一つの番号で一生にわたって管理されるという、やはりマイナンバーについてはもう徹底的に、個人情報の保護というものに厳しい縛りをかけていくことが必要な制度だというふうに思います。
 そこで、今、個人情報の保護への対策が後回しになっているんじゃないかということで危惧の声が上がっている特別徴収の問題について、質問に移っていきたいというふうに思います。
 事業者には、市町村から、特別徴収義務者として住民税などを天引きするために、特別徴収税額通知書が送付をされます。その通知書に、今回から個人番号が一斉に印字されて送られようとしております。
 それをめぐって、中小零細業者の皆さんや保険医団体の皆さんから、非常に困っている、中止してほしいという要望が総務省の方にも寄せられているということも聞きましたけれども、どんなことに事業者の皆さんは困り、要望が上がっているのか、そういう御要望の声の中身について御紹介いただきたいと思います。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。
 マイナンバー、今御紹介がありました特別徴収義務者の方に、課税当局であります市区町村の方から今回通知をされるということになってくるわけですが、そのマイナンバーの取り扱いをめぐりまして、これは番号法、そしてそれに基づきますガイドラインがございますが、そういったいわば責務をしっかり果たす必要があるわけでございまして、その点について不安をお持ちのお声があるというふうに承知しているところでございます。
○梅村委員 そういう御不安だということを御答弁いただきました。
 そして、今お話がありましたけれども、ガイドラインを守らなければいけないということとの関係では、ガイドラインにどんなことが求められていて、そして、では、それとの関係でどんなことを困っているのかという点ではもう少しいかがでしょうか。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。
 ガイドラインにおきましては、安全管理措置の内容ということで、基本方針の策定、あるいは取扱規程といったものを策定しなければいけない、組織的安全管理措置について置かなければいけない、それらについてのその組織体制を整備する等々の内容、あるいは、人的安全管理措置といったようなことで、事務取扱担当者の監督等々、規定があるというふうに承知しているところでございます。
○梅村委員 そういう安全措置をとらなければいけないのに、マイナンバーの番号が、働いている人たちが知らないうちにもう全部その納付書に一斉に印字がされて、しかも、市町村からは基本的に普通郵便で送られようとしているということをめぐって、本当にガイドラインが守れるような措置が事業者としてできるのか、危ないんじゃないかというような声が今上がっているということだというふうに思います。
 マイナンバーをめぐっては、事業所単位で見てみますと、民間の他人、民間人、行政ではなくて民間の他人には知られたくないというふうに思っていらっしゃる人も事実おられます。それは企業の責任ではないと思います。国民の不安の、反対の中で決めたやはり国の責任であるというふうに思います。
 施行一年でそういうマイナンバーについて理解していない従業員がまだいるのに、本人の意思とは無関係に、事業所に一方的に、一斉に特別徴収の通知に、この春、マイナンバーも印字して普通郵便で送る、これは情報漏えいのリスクがないのか。本当にこのようなやり方をしていいのか。やはり準備不足じゃないか。
 しかも、ここに個人番号を書かなくても、今までどおり特別徴収ができるじゃないか。なぜ、こんな管理を厳しく求められているものについて、こんなに急いで、早急に書かなきゃいけないのか。別に、書かなくても特別徴収の天引き事務はできるじゃないかという声が上がっているわけですけれども、私はこの声は当然だなというふうに思いますけれども、当然だとは思いませんか。
○林崎政府参考人 まず、今回の特別徴収義務者につきましてでございますけれども、これまでも、課税当局であります市区町村と一体となって賦課徴収等の事務を行う中で、個人情報の適切な管理に努めてきていただいている、こういうこれまでの経験というのがまず一つございます。
 その上で、個人住民税の特別徴収義務者につきましては、番号法の個人番号関係事務実施者という位置づけでございまして、所要の安全管理措置が求められるということになるところでございます。
 特別徴収義務者となります事業者につきましては、これは同時に、その他の税務事務あるいは社会保障分野においても個人番号関係事務実施者として安全管理措置を講じる必要があるということでございまして、特別徴収税額通知にマイナンバーが記載されるということのみの問題ではないという部分が一つはございます。
 それから、安全管理という点に関してでございますけれども、先ほどもお話に出ましたが、具体例も示したガイドラインが策定されている、それから事業者における必要な対応を説明する動画、あるいは、やはり中小規模事業者の対応力という問題もございますので、そういった中小規模事業者にも配慮したわかりやすい資料などによって、周知が関係府省からも行われているという状況でございます。
 それから、先ほど御紹介したガイドラインでございますけれども、適切な安全管理のために、中小規模事業者に対しましては、規模に応じた対応方法、実務への影響なども配慮されているという状況でございまして、そういう中小規模事業者に対する配慮といったことも種々なされてきているところでございます。
 それから、管理リスクという点もあろうかと思います。この点について申し上げますと、市区町村それから個人番号関係事務実施者でございます特別徴収義務者に対しまして、番号法に基づいて、所要の安全措置を講じることがまず義務づけされているということがございます。
 そういった中で、特別徴収税額通知の郵送方法につきまして、市区町村の特定個人情報保護評価書、これは個人情報保護委員会の方で適切性をチェックしまして、その上で承認されているものでございますけれども、その評価書に記載をされた全ての措置を講じるものとされておりまして、市区町村の責任で、適切な対応、適切な方法で送付されているというふうに理解をしているところでございます。
○梅村委員 質問したのは、そういうふうに送られてきている人たちがこういう困るという声を上げるのは当然じゃないかという質問をしたんですね。今お話があった、これまでも経験していることじゃないかとか、マイナンバーによって起こっている問題じゃないというふうにもし言われるのであれば、それは全然現場の状況を見ていない御回答だというふうに私は思いますよ。
 マイナンバーが実施されることによって、一体、どれだけのいわゆる管理措置が中小零細業者の人たちにこの間課せられていたのか。それを担保にしてマイナンバーを進めていきますよ、個人情報を守りますよと。
 今、ガイドラインということをおっしゃいましたけれども、例えば、ポスターをつくっていらっしゃいますよね、マイナンバーをしっかりと事業所はやってくださいと。そのことには六つのチェックリストというものがありまして、マイナンバーを扱う担当者を決める、マイナンバーを従業員から取得する際は利用目的を伝え、番号の確認と身元の確認をする、マイナンバーが記載された書類は鍵がかかる棚や引き出しに保管する、ウイルス対策ソフトを最新版にするなどセキュリティー対策を行う、退職や契約終了で従業員のマイナンバーがなくなったら確実に廃棄しましょうという、こんな大きなポスターができて、六つチェックして、あなたの事業所はちゃんとできているか、こういう準備をマイナンバーの実施までやりましょうということを呼びかけているわけですから、こういうことを事業者の皆さんは聞けば、ああ、責任管理義務がある、もうしっかりやらなきゃいけないなと。
 そういうことで必死になって準備をしてきたのに、準備が間に合っていないというふうに悲鳴を上げている。そこに一方的に、管理責任がとてもあるマイナンバーという数字が印字して送られてきたら。
 私が質問しているのは、やはりこれだけ一生懸命、事業者の皆さんはやっている。そもそも特別徴収というのは、税金を集めるのは税務署がやるべきものを、その徴収は事業者が肩がわりして納めてもらっているという位置づけのものだと思うんですよ。協力してもらっているわけですよ、事業者の皆さんに。何で、そういう事業者の皆さんに、そもそもこういうセキュリティーでも増税しておいて、そして今、不況で、ただでさえ営業が大変な中でこれだけの準備をしている中で、準備ができないので待ってください、一方的はおかしいんじゃないですか、こういう声さえも聞くことができませんか、地方税の徴収の中で。
○林崎政府参考人 お答え申し上げます。
 今回のお話ですけれども、番号法が目的といたします公平公正な課税につながるということで、そういったことを期待しまして、個人住民税の税務手続を通じて事務の効率化につなげていく、こういう考え方がまず一つございます。
 それから、今の御懸念、るるあろうかと思いますけれども、そういった意味で、特別徴収義務者用の特別徴収税額通知へのマイナンバーの記載につきまして、特別徴収義務者及び市区町村に対しまして、私どもとしても、引き続き、制度の趣旨を丁寧に説明するとともに、この五月の事務の実施に向けて、御理解と御協力を求めてまいりたいと考えているところでございます。
○梅村委員 間に合わないと事業者の人で言っている人がいるわけですから、説明を幾らしてもだめなんですよ。
 もう何カ月と決まっていて、準備が追いついていないから何とかしてくれという意見、一旦中止をしてほしいだとか、郵送の仕方を見直すべきだとか、そういう具体的な声が上がっているわけですから、そこに、法律でこういうふうに決まっているからやりなさい、やりなさいと言ったら、中小業者の皆さんたちを追い詰めることになるだけじゃないですか。一生懸命、お給料から天引きして、納税して、肩がわりをしてくださっているのがそういう方々ですので、よく見る必要があると私は思います。
 そもそも、確認したいと思うんですけれども、個人番号はそもそも慎重に扱うべきものだと思います。番号カードの世帯への配付のときは簡易書留だったと思うんですよね。なぜそれが今回は普通郵便でもいいというような判断がされるんですか。
○林崎政府参考人 特別徴収税額通知につきまして、先ほど述べたとおりでございますけれども、それぞれの市区町村におきまして、ガイドラインに沿いまして、そして、個人情報保護委員会が承認をした評価書、特定個人情報保護評価書に記載された全ての措置を講じるという中で、送付の対応を図っているということでございます。
 その上で、確かに、個人番号通知カードの通知につきまして、これは個人に対しまして初めて個人番号が通知をされるというもので、確実に御本人に送付ができるよう、簡易書留等の信頼性の高い手段によって送付されたものというふうに承知をしているところでございます。
○梅村委員 確実にということでしたら、やはり今度も、いわゆるマイナンバーというこの重い位置づけからすれば、本来、情報漏えいのリスクを極力になくす点からいえば、やはり、普通郵便で送られてきたら誰が見るかわからない、どうするんだという悲鳴の声が上がるのは当然だし、それに応えて自治体がでは簡易書留で送ろうかというふうに思うと、市町村の場合は郵送料がすごくかかっちゃうわけですよ。
 であるならば、国の制度としてマイナンバーはスタートしたわけですから、私たちは、これは一旦凍結したり、準備がされていないというわけですから、その声を聞くべきだと思いますけれども、もし万が一郵送する場合も、簡易書留にしたいという市町村があれば、そういう財政措置も含めて、しっかりと個人情報の管理に責任をやはり国が持っていくというような措置ができなければ、現場は守れない、こんな重要なものはということをお伝えしておきたいというふうに思います。
 それで、そもそも、この準備に当たっては、しっかりと事業者がどれぐらい準備ができているのかということを握っておく必要があると思いますけれども、これはどこかつかんでいますか。ガイドラインに基づいて、どれぐらいの準備が事業者はできているか。
○其田政府参考人 お答え申し上げます。
 中小企業の数というのが四百万社近くございますので、安全管理措置の実施状況を網羅的に把握することは困難でございますけれども、当委員会といたしましては、マイナンバーの適正な取り扱いに関しまして、中小企業を含めまして、広報に全力を挙げて取り組んできたところでございます。
 例えば、中小企業にも配慮しましたガイドラインを定めまして、これまでに全国で四百八十回、参加者数でいいますと七万三千名の方に御参加いただいておりますけれども、説明会を実施してきたほか、委員会のホームページでは中小企業サポートページというものを設けまして、わかりやすい資料の提供を行っております。
 また、委員会の苦情あっせん相談窓口にはこれまでに約二千件の御相談が寄せられておりますけれども、その中身に応じまして、必要に応じて企業に対する指導助言等も行っております。
 今後とも、こういった取り組みを全力で行ってまいりたいと思います。
○梅村委員 今の話だと、調査していないんですよね。広報している、お知らせしている、さっきと同じです。お願いをしている。
 私たちの共産党の池内さおり議員が内閣委員会でこの問題を二〇一五年五月二十日に質問しているんですけれども、いわゆる実施状況、どれぐらい準備ができているのか。だって、六つのチェックリストまでポスターにして提示しているわけですから、業者の方々は、それができない、もう責任を持てないというふうに、皆さん真面目な方が多いですから、思っていらっしゃるわけですよね。どれぐらい準備したのか調べるべきじゃないかと言ったときに、当時、副大臣が答弁で、準備状況をつかむと約束しているんですよ。
 では、そういう準備状況を、そういう広報をやっているということをもってもう準備ができていると判断したのか。やはり、準備もつかまずにこの特別徴収の送付の決断をしたのか。そういう事業者の人たちの準備状況をちゃんとチェックするような、そういう機能はないんですか。
○向井政府参考人 お答えいたします。
 まず、マイナンバーの利用につきましては、去年の一月から始まっておりまして、年末調整等の事務で、企業は国税に対していろいろな調書等を出しておりますが、その際に既にマイナンバーをつけて調書を出していただいているということになってございます。
 マイナンバーそのものは、そもそも、企業とか税とか社会保険の事務で使う以上、そういう企業とかの経理担当者等に当然提出することを前提に設計されておりまして、したがいまして、マイナンバーは個人情報でありますし、特にマイナンバーのみで個人を特定できるという能力がございますが、一方で、個人を証明するものではない。したがって、マイナンバーがあるから何か被害が出るとかそういうものではない、そういう性質のものとして設計してございまして、したがって、個人情報よりも若干加重した、そういう取り扱いをしている。
 したがいまして、国税で既に源泉徴収等の、年末調整等の事務でマイナンバーを利用されておりますが、現時点で私どもの把握しているところでは、その間にそれほどの大きな混乱はなかったと承知しております。
○梅村委員 そういうふうに設計されているとか、そういう責任が求められるものじゃないというようなことですけれども、それはガイドラインに書いてあることと全然違うというふうに思います。
 先ほど、六つのチェックリストも紹介しましたけれども、厳重な管理というものを現場には求めているじゃないですか。でも、自分たちが実施するときには、そういうものではないから、十分できていなくてもやれるものだというのは、大変それはおかしいし、個人情報の保護という点では無責任なまま進んでいる。そんなことを国民が知ったら、ああ、そういう状況でやっているのかというふうに思うような事態だというふうに私は思います。
 時間となりましたので、ちょっと最後に大臣にお伺いしたいと思います。
 マイナンバーをめぐって、特別徴収をめぐって、とりわけ中小業者の皆さんが、特別徴収義務者の皆さんとして日ごろいろいろな努力をされている中で、この間、機械もふやさなきゃいけない、体制もとらなきゃいけないということで必死にやってきたんだと思いますけれども、ここに来て、やはり準備も間に合っていないし、一方的に普通郵便で送るのはどうかという声が出ています。
 このことについてぜひ考えていただきたいということで、御答弁をお願いいたしたいと思います。
○高市国務大臣 そもそもマイナンバー制度ができたのは、税、社会保障、災害ということでマイナンバーを使う対象を限定して、公正公平な負担を実現する、公正公平な社会を実現する、本当に支援が必要な方々のところに支援の手が差し伸べられるように、そういう社会をつくるために、長い期間をかけて、まさに、民主党政権の野田内閣のときに閣議決定され、法案が提出され、一度廃案になり、また自公政権になって、自公民でも議論をして積み重ねてきた制度でございます。
 この中でやはり目的を果たしていかなきゃいけないわけです、私たちは。公正公平な社会をつくる、本当に必要な方に福祉の手が行き届く、そして災害のときに多くの方が救われる、そういう社会をつくらなきゃいけないわけです。
 確かに、今おっしゃったような負担感というものは当初はあるでしょう。そのために、平成二十七年の十二月に、個人番号の記載を求めることによって生じる本人確認手続等の納税者や事業者などの負担を軽減することを目的として、国税における取り扱いと同様に、複数の書類をあわせて提出する場合、同様の書類を複数回提出する場合において、一部の手続においてマイナンバーの記載を要しないよう見直しを行ったものでございます。
 多くの方にやはりきちっと御理解をいただき御協力をいただくということが、最終的には、税金の節約にもなる、行政の効率化にもなる、公正公平な社会づくりにもなると思いますので、丁寧な説明に努めてまいりたいと思っております。
○梅村委員 まだ理解していないという方々がたくさんいて、準備が間に合わないと言っているわけですから、ぜひ、その声を聞いて、実現をしていただきたいというふうに思います。
 これで終わります。

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