梅村さえこ-日本共産党党中央委委員・子どもの権利委員会副責任者
憲法、平和・人権

「必要な受診困難」訴え/埼玉・川口/党議員、クルド人支援者と懇談

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「しんぶん赤旗」7月27日・12面より

 日本共産党の「外国人の人権・労働・共生に関する委員会」(責任者・仁比聡平参院議員)は26日、埼玉県川口市などの埼玉クルド人コミュニティーを訪問しました。仁比氏、塩川鉄也、本村伸子両衆院議員、倉林明子党副委員長(参院議員)、梅村さえこ元衆院議員、党埼玉県議団、党川口市議団が参加しました。

 懇談では、同地域では在日クルド人が多いことを前提に、埼玉協同病院の事務次長らが、日本の在留資格を持たない外国人(非正規滞在外国人)は、仮放免などで入管には収容されていないものの就労が禁止されており、健康保険加入など日本の社会保障制度が使えないと説明。「(彼らへの)医療提供は無料低額診療事業で限られた民間病院の倫理観にのみ支えられている」「必要な時に必要な医療が受けられないという非人間的な扱いを受けていて、近代以前の状況」だと述べました。また、未払いもあり、病院の負担も大きいとして「無保険者の診療を受け入れた際は、国が補てんするなど公助の仕組みをつくってほしい」と訴えました。

 学校関係者との懇談では、現場で働く教員が「毎日1時間でも教えたいのに、現状では(クルド人らの)学習権が保障できていない」と語り、日本語教室の増設、教員の補充などを要望しました。

 本村、梅村の両氏は「国は、18人につき1人の教員を配置するとしているが、現場はどう思っていますか」と質問。教員は「18人に1人では、教えるのが難しい。それでは(教員が)全然足りない」と答えました。

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病院1回で3、4万円/在日クルドの子ら苦しみ訴え/共産党議員と懇談

「しんぶん赤旗」7月28日・12面より

 日本共産党の「外国人の人権・労働・共生に関する委員会」(責任者・仁比聡平参院議員)は26日、埼玉県内のクルド人コミュニティーを訪れ、在留資格のない子どもや家族、支援者と懇談しました。仁比氏と、本村伸子、塩川鉄也両衆院議員、梅村さえこ元衆院議員らが参加しました。

 クルド人の子どもたちは、入管施設への収容を一時的に解かれる仮放免状態のため、健康保険証がなく高額な医療費がかかることや、高校授業料無償化の対象にならないこと、住んでいる埼玉県から出るにはいちいち入管の許可がいる苦しみを語りました。

 中学1年生の女子は「病院に1回行くだけで3、4万円払う」と話しました。中2の男子は「サッカー部で群馬や千葉でも試合があるのに、埼玉から出られないから行けない」と訴えました。

 「留学をしたい。でも仮放免のままだと夢がかなわない」(中2女子)など、将来への不安も語られました。仁比氏は、医療や教育など生きていくうえで必要なサービスは「最低限のベースだ」と述べたうえで、「みんなが夢を追いかけられる社会にしていくために頑張りたい」と表明しました。

 在日クルド人との交流や学習支援などを行う団体「在日クルド人と共に」の温井立央さんは、大学生などが日本語教室のボランティアに参加するなかで、「一人の人間として(外国人に)接することは大切だと思った」と話していることを紹介。地域の人など「いろんな人がコミュニケーションをするなかで、理解を深めていってほしい」と述べました。

 家庭訪問では、日本に17年間暮らす女性(35)とその家族が、仮放免生活で不自由を強いられている実態を訴えました。

 女性は、クルド料理の教室など文化活動をしたくても、「住民票がなく場所を借りられない」と述べ、日本人と一緒に活動したり話したりする場がほしいと話しました。

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